「スケッチブック－供養絵をめぐる物語－」
再演決定！

再演に寄せて　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　２０２３年に上演された「スケッチブック―供養絵をめぐる物語―」は、盛岡市民演劇賞で大賞を受賞し、この度、再演が決まりました。架空の劇団のくらもちひろゆき代表をはじめとするキャスト・スタッフの熱意の賜物であると敬意を表するところです。
　今回は遠野、盛岡と二ヵ所での公演です。物語の舞台となった遠野の風土と演劇とで生じる化学反応が楽しみでしかたありません。何かが起こる予感がします。
そして、本の世界から舞台へと動き出した物語はさらに進化するに違いありません。そんな瞬間をワクワクしながら、観客の皆様とともに味わいたいと思います。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　原作者　ちばるりこ

​​

​

ものがたり
　小学６年生の時に起こったある出来事がきっかけで、大好きな絵を描くことに臆病になってしまった紗理奈。中３になり、祖母の体調が悪くなったのをきっかけに、手伝いをするため、夏休み１人で遠野にやって来た。
　母を早くに亡くした紗理奈は、寂しくなるとスケッチブックに母の絵を描いた。遠野で母の友人高木と出会い、若かりし母の姿を知る。
　死者の幸せな死後を描く「供養絵」と出会い、紗理奈は自分の書いていた母の絵が「供養絵」だったことを悟る。そして母もまた「供養絵」を描いていたことを知り、亡き母とのつながりを実感していく。